【巨木に会いに行こう!ー松保の大杉ー】
・日時:2024年9月8日(日)9:00〜15:00・場所:山形県大江町
・天候:曇り・雨
高山間集落跡にひっそりと生きる樹齢約1100年のスギの巨木に会いに行きました。松保の大杉は東北最大級の大きさでその貫禄に圧倒されました。さらに午後は県指定天然記念物の神代カヤを観察に行きました。今回の案内役は、大朝日小屋の元管理人の阿部さんです。阿部さんはとにかく楽しい方で山の知識も豊富、貴重なお話もたくさん聞かせていただきました。
①松保の大杉へ

松保の大杉への入り口は、朝日町の大谷小学校大暮山分校跡地から入りました。とても細い林道ですが、途中まで車で行きました(軽自動車でもギリギリなのでご注意を)。

大スギまで車で行けます。私たちは途中から歩いて自然観察を楽しみながら大杉まで行きました。

ヤマジノホトトギスTricyrtis affinis

ツノハシバミCorylus sieboldiana Blume var. sieboldianaの果実。堅果を割った中身が食用になります

アブラチャンLindera praecox の果実
名前が可愛らしいクスノキ科の灌木で、特に果実はいい香りがします。種子は油分が多く搾油できます

シラヤマギクAster scaber
トチノキAesculus turbinata の果実。栗まんじゅうみたいで美味しそうですが、渋抜きをしないと食べれません。
林内を抜けると開けて大杉が見えてきました。
大杉の隣には田んぼがあり、素晴らしい眺めです。こうしてみると大杉と田んぼには一体感があり、大杉の生育には田んぼが重要な役割を担っているように感じます。


幹はとても太く、途中から枝が分岐しています。樹勢もよく、素晴らしい風格を醸し出していました。
②神代カヤへ
大杉のところで昼食を済ませた後、車で神代カヤに向かいました。

道路沿いにある案内看板。ちょっと迷います。
アオソ畑の中にモコモコっとしている木が神代カヤです。このカヤを含め辺りは私有地です(事前に地主さんに連絡を取って入っています)。
推定樹齢は1500年、東北一の大きさと書いてあります。
斜面上(裏側)から見たカヤ。太くて歴史を感じる趣です。幹の途中から大きく2つに分岐しており、上部には着生植物が生えていました。着生植物が成長し、カヤへの影響がないか心配です。

カヤは斜面に生えており、大枝を地面に着くように四方に広げていました。

フクラスズメという蛾の幼虫が大量発生!アオソの葉を食べまくっていました(*_*)

神代カヤの果実
◎今回の巨木はどちらも知る人も少ない木でしたが、どちらも素晴らし風格を持っており、山形県の宝として大切に見守っていきたいです。